峯岸みなみ坊主騒動からAKB社会の脅威を感じる

帰宅したらこんなニュースでネット上賑わっていた。

AKB峯岸みなみ 丸刈りで”お泊り”騒動謝罪 研究生に降格

様々な意見が飛び交っているが、自分自身、受けた衝撃は計り知れない。というか今まで味わったことない感情になった。それは女性にとって一つの象徴的な髪の毛を刈り取ってまで組織に残りたいと思わせるようなAKBの宗教的な側面に対してかもしれないし、そこまで捧げてしまう峯岸みなみ本人に対してかもしれない。とにかく色々考えました。

なんで恋愛禁止なの？

AKBについてはそこまで詳しく知らないので(おそらく一般人の知る水準より低い)、このルールの真意がそれなりにメジャーだったらごめんなさい。でも、恋愛なんて人間の本能の一つだと思うし、不可避なものではないのかなと。ある種生理的欲求だと思うので、そこを禁じられることでメンバーはパフォーマンスに影響が出たり、ストレスを感じたりしないのだろうか。デメリットしか感じない。しかも10代後半から20代、高校生〜大学生の女子なんて恋愛したい年頃でしょう。自分の周りは彼氏欲しいって言ってる人ばっかでしたよ。もしこれがただただ多くのAKBファンに対しての配慮という理由のみだったらそれはそれで怖い。AKB48とそのファン達で構成される小社会の中で、AKBメンバーが聖域化されてる感じ。それぞれのメンバーは誰も手をつけてはいけない神聖なものであるという堅い法律がこの小社会ではあって、破ったものは強烈なバッシングを受け、その社会の構成員(ファンかね)に失望を与える。それでその罰としてグループ脱退という名の、社会からの追放があるというイメージ。でもそれは執行猶予。これが今までのスタンダードだった、という印象もある。

が、今回はなんと法律を破ったものが丸刈りにするという'実刑'を受けた。本人の意思での行為かもしれないけど、そこまでやらなければと思わせてしまったこのAKB社会に脅威を感じる。それで話はずれるのだけど「ニートって言うな」という本に書いてあったフレーズ(?)を思い出した。それは、

古代ユダヤ人の社会で女性が夫以外の男性と関係を持つと、みんなで石を投げて殺していた。この行為に及ぶ理由は「社会全体が汚される」と感じるから。（第2章より）

正確な文章は忘れましたが内容はこういう感じです。ちょっと違うかもしれないけどこれに近い感じがしました。だいたいメンバーが恋愛することによるデメリットとは何か。一瞬凹むくらいなんじゃないですかね。そもそもみんな本気でアイドルと恋愛関係になれるなんて思ってないだでしょう。

僕も大好きな井上和香が結婚したときはかなりショックを受けました。でも、仮に事務所から結婚NGって出ていた中で結婚の事実を週刊誌にすっぱ抜かれて、「今回はごめんなさい。でもやっぱり私はこの事務所にいたいからけじめをつけます」って言って坊主にされても困ります。そっちのほうがショックです。

そもそも、芸能人のスキャンダルを報道する必要ある？

『お泊まりデート』『熱愛』など、芸能人のスキャンダルネタでこのワードを聞くが、別に『男女なら普通だろ、それ』と毎度思ってしまう。上記2つの言葉をメディアがスキャンダル記事に乱用したことによってマイナスイメージが付いたことは間違いないかな、と。少なくともプラスのニュアンスはなさそうだ。熱愛、すばらしいじゃないですか。『立場が立場なんだから色恋沙汰は気をつけなければいけない』のような声も聞こえてきそうですが、そこまで制限しなくてもいいじゃないですか、と思います。週刊誌の記者の張り込みなどに注意しながら、ストレスフルな恋愛生活を過ごしているかと思うと同情もします。

でもMedia Makersで田端信太郎さんがスキャンダルはウケる的なことを言ってたし、実際この類の話題で職場や学校では少し盛り上がるので、なくなることはなさそう。でもですよ、もし俳優、女優、アイドルの恋愛に対して世間が寛容になるというか、「ごく当たり前のこと」と捉えるようになったとして、話題にする価値が落ちたとする。そしたらメディアも違うネタを探そうと思うから、新たな発展もあるんじゃないですかね。

とにかくね、今回の峯岸みなみが坊主にしたことがドッキリ(ズラとか)だとしても、本人が自らバリカンを取ったとしても、降格処分がAKBを管轄してる人たちの司令であろうと、結局残るのはマイナスイメージだけしかないってことですかね。みなみちゃんかわいそうです。あと僕はゆきりんが一番好きです。

では、今日はこんなところです。

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体